第17回日本認知症ケア学会

当法人の事業部門に、認知症ケア研究所があります。この研究所が6月4日(土)~5日(日)に兵庫県神戸市で行われた「第17回日本認知症ケア学会」に参加してシンポジウムを行ってきました。
内容は『~都市部における地域包括ケアシステムの構築~』ということで、墨田区にある明正会錦糸町クリニックで行われた在宅医療の在り方を、事例を通して発表してまいりました。都市部における事業所の在り方の先駆けになる発表ができたと考えています。
今回の参加者は認知症研究所長の福島と、安池純士院長(明正会錦糸町クリニック)、逆瀬川真一(明正会地域連携担当)の3名でした。
来年度は、明正会錦糸町クリニックを中心に「患者診療情報提供・連携システム」について発表する予定です。

認知症ケア学会-画像

認められる

みなさま、お変わりなくお過ごしでしょうか。

今月は「認められる」を考えてみました。

昨年も多くの有名人が亡くなりました。中でも私が思わず声を出してしまったものに高倉健さんが亡くなったニュースに接した時です。

時代は確実に進行し、人間にとって《死》には例外はないと実感いたしました。そこで、今の日本の状況を考えたとき、人生の最終ステージの「看取り」は一つに大きなテーマになると思うのです。

人間には生があり、そして死があります。人生というのはどのように生き、どのように死を迎えるかということでもあるでしょう。誰もが、自分なりに生き、そして死んで行きたいと思っています。

しかし、老や病で、自分で生活することが出来なくなり、他者や施設にお世話になります。高齢期の生きていく日々は色々が「出来なくなっていく」自分と向き合う、戦いの過程でもあります。そんな喪失体験(大切なものを失う体験)の中で、生きる希望を見いだせることに何が必要でしょうか。

その一つは人から「認められる」ことだと思うのです。

例えばグループホームは、多くの認知症高齢者にとって相互にその存在が認められる居住空間です。その場で発せられる介護者の一言や仲間の一言の場合もあります。日常の挨拶・声がけ・注ぐ笑顔、そんなことの一つ一つが存在を認めてくれ、生活の質を豊かにしてくれます。

私達はそんな自分たち役割を全うし、その人の人生が自分らしく豊かに終われるよう支援していきたいものです。

認知症ケアに関連する最新情報

先日、池谷祐二先生(東京大学:薬学部教授)の講演を聞いてきました。

池谷先生は、日本薬学会学術奨励賞・日本神経科学学会学術奨励賞 日本薬学会奨励賞 
文部科学大臣表彰(若手科学者賞)・日本学術振興会受賞等々、さまざまな受賞歴を持つ若手研究者(40歳)で、脳科学者でもあり、記憶の研究者でもあります。

将来間違いなく人類に希望を与えてくれる仕事をする方だと考えています。 先生はもちろん研究第一なのですが、時に一般向けの書籍や、場合によれば講演もしてくれます。

その内容なのですが、我々では通常知ることが困難な最先端の学術研究を「話し言葉」で語ってくれます。その結果、私たちは研究成果を知ることが出来るのです。

今回の講演も「脳はなにかと言い訳をする」(新潮文庫)と「脳には妙なクセがある」(扶養者新書)がベースになっていたのではないかと思います。決して高い本ではありません。ぜひ、ご一読いただけたらと思います。

認知症にも関心を持っていまして、これは、楽屋話なのですが記憶の想起に関する薬が開発途上であり、もうすぐ治験の対象にもなるとのお話でした。私達やご家族等認知症ケアに関わる者にとって朗報ですね。

明正会グループの「学び」

私たちのグループは、都内をベースにして、14か所のGH(グループホーム)をはじめ、その他にも高齢者に関する様々な医療事業・看護・介護事業もやっており事業所数は45事業所となります。

ご承知のかたがたも多いとは思いますが、人生も色々ですが、その人生の主役である人々も当然のことながら色々です。そして、一定に年齢を過ぎ、認知症を発症します。誰のせいでもありません。

では、その方々とお付き合いをすることが、私たちの仕事だとした場合、人と人の関係になることは当然ですが、よりよい関係を気づくためには、「その人」を知る以外適切な方法はないのです。

それをアセスメントといいますが、これは私たちの仕事の原点といっても過言ではありません。ということは、我々には学ぶということは不可欠なことなのです。
学(まなぶ)の語源は、柳田國男さんがいうには「まねぶ」ということです。見て、触れて、感じて、行うことです。

私たちが一番大切にしていることは、このことなのです。これが明正会グループの学びなのです。

地域包括ケアシステムの実現を図る

この頃の介護保険関係の話題ですと、来年度(平成27年度)の改正が紙面等を賑わせているのですが、~地域包括ケアシステム~の実現を図るということです。

もちろん,誰に聞いても、自分が生まれた土地や、育った地域、活躍した地域で「人生の最終コーナー」を迎えたいことは異論などあるはずもありません。しかし、この改正にはちょっとした仕掛けがあります。

一つは、従来の要支援1・要支援2の方は将来的には市町村事業になる可能性が高いですが、結果は目に見えています。つまりは市町村によって格差が開くということです。
もう一つは、要介護状態の方々も近い将来、自己負担分が10%から20%になるということです。

すべての国民が超高齢社会を迎え、国民皆さんで「介護の社会化」を図ろうという大きな目標が少しずつずれてきている気がしてなりません。残念です。

第15回 認知症ケア学会大会 参加報告

こんにちは、グループホーム石原あやめの落合です。
先日、東京国際フォーラムで行われました「日本認知症ケア学会大会 ~後世への認知症ケア~」へ参加してきました。
会場の様子

明正会グループからは、㈱ハンズマム鈴木社長と私がそれぞれ、訪問看護、グループホームの視点からポスター発表を行いました。毎年継続して、私たちの実践を紹介しています。
ハンズマム鈴木社長の発表の様子
ポスター発表の様子

午後からのシンポジウムでは、「認知症の人の尊厳を考える」というテーマで、介護の視点から、
認知症ケア研究所 福島富和所長が講演を行いました。ちなみに今大会の実行委員も務めました。
福島先生の講演の様子
スライド発表
スライド発表の様子
福島先生の講演の様子

5/31~6/1の2日間にわたり、全国から様々な職種の方が参加されていました。
来年度は、札幌での開催予定となっているそうです。

第15回日本認知症ケア学会大会

皆様お元気でしょうか。

私達、明正会グループは「日本認知症ケア学会」に所属して、「どのようなケアが利用者の皆様に最適なのか?」を常に学ぶことを大切にしています。

今回の学会は有楽町駅にある「国際フォーラム」で5月31日6月1日(2日間)に開催されます。

今年度のテーマは「後世への認知症ケア」を言う表題で、今までのケアから未来に向けたケアの在り方を模索します。

また、各種メソッド(ケア方法論)なども紹介されます。
今回の目玉の一つに、大会長である今井幸充医師と評論家で活躍されている落合恵子さんとの対談も用意されています。

ぜひ、皆様の参加を呼びかけたいと思います。当日、参加も可能です。

大会のご案内はこちらから

皆さま、こんにちは!

医療法人社団明正会認知症ケア研究所の福島と申します。

ご承知の通り、日本は世界でトップの長寿社会を実現しました。

このような社会は今までの人類には経験がない事態なのです。

しかも、ショックなデーターが昨年、厚労省から示されました。

65歳以上人口 3,079万人(2012年)うち認知症の人は462万人(15%)です。

予想より倍になってしまいました。ということは、日本は認知症大国にもなってしまったと言うことです。

80歳以上では、認知症は40%以上になると予測されています。

でも、少し安心して欲しいこともあります。

先日、来日されたスティーブン・Gポスト博士(アメリカ予防医学・哲学・倫理)は日本の認知症ケアを高く評価されていました。

『「その人」を大切にする。「その人」に愛情を持って接することができるケアの実現を目指して皆さんが努力している』と世界は認めています。

私たちグループが目指している仕事も同じなのです。